テスト
FELLOW
テスト 太郎
テスト 太郎
株式会社テストカンパニー / 国・自治体職員
元 公共機関CIO。自治体・省庁のIT戦略・ガバナンス改革に豊富な実績を持つ。政令市での基幹系刷新・クラウド移行を主導した経験を活かし、現場感のある論点整理を担当。
略歴
SE、ITスペシャリスト、システムアーキテクトとして公共分野を担当。宇宙開発、税と社会保障分野を中心にシステムの企画、要件定義から運用・保守までの全局面について経験を積み、システム化構想の策定、アーキテクチャ設計、基盤設計・開発などの局面について、調達支援や工程管理支援などの立場から従事してきた。アーキテクト転向後は、システム化構想から要件定義局面、アーキテクチャの検討や製品選定など、いわゆる超上流から上流工程を主な活動領域としてきた。
2015年よりコンサルティング業務に軸を移し、中央省庁に残るレガシーシステムの刷新やクラウド化、デジタル化施策の支援等に加え、人事院および最高裁判所のCIO補佐官としてIT戦略、システム調達、プロジェクト推進等に携わった。
2022年にグラビス・アーキテクツ株式会社へ入社。プリンシパルアーキテクトとして、公共分野のシステム刷新やクラウド移行におけるアーキテクチャの検討、計画作成等を支援するとともに、2022年から2年間、最高裁判所デジタル戦略アドバイザーを兼務し、裁判所システムのクラウド化や手続きのデジタル化の検討等を技術面から支えた。
専門領域
構想策定/IT戦略
現在に至るまで特に経験を積んできたのは、システム化構想の策定やアーキテクチャの検討、開発計画の策定などに関わる分野で、これをコア領域としている。システム化目標や組織、業務の構造を踏まえ、IT技術、製品をどのように構成するかという課題に応えるとともに、エンタープライズアーキテクチャやITポートフォリオの観点から組織とシステム全体の構想を描きつつ、個別システムの仕様、技術選定、実装方針まで具体化できるのが強みである。
基盤領域における現場経験を通して獲得してきた幅広いシステム・スキルを用いて、多様な課題に対して複数の選択肢を検討しメリットとリスクを評価しながら判断基準とともに推奨案を提示できる力がバックボーンとなっている。さらに、CIO補佐官やアドバイザーの仕事においては、あらゆるシステム周辺の課題に対応して、多数の予算、計画作業に関わってきたことも貴重な資産となっている。
また、システムズエンジニアリングに係る技術を早い段階から経験したことも幸運であった。PMBOKが国内で普及する前からWBSに基づいて作業する習慣があり、マスタースケジュールの管理に関する実務知識があった。また、上流で決めたアーキテクチャに関わる事項を下流の実作業でどのように扱うか、アーキテクチャのような抽象的なレイヤーにある設計をどのように実装まで維持し、運用・保守局面を通じて一貫させていくかについても常に注意している。このように構想段階で定めた設計思想が、実装・運用まで一貫して維持されるよう導く点に、アーキテクトとしての専門性があると考えている。
個別の技術分野については次のとおり。
システムアーキテクチャ設計
一連のプロジェクトの中で、アプリケーション、プラットフォーム、ネットワークにわたるシステムアーキテクチャ設計を多く担当してきた。コンサルティングに軸足を移してからも、実装を見据えたアーキテクチャ上の論点を抽出して議論を進めることができ、ベンダーとも技術的な観点から議論してきた。顧客の立場からの提案書評価や設計書レビューについても多数の実績がある。
業務分析、ビジネスアーキテクチャ設計
クラウドやマネージドサービスの普及により、個別インフラの実装だけでなく、業務、データ、制度、組織運営を含めた全体設計の重要性が高まっていると考え、業務分析やビジネスアーキテクチャ設計にも取り組んできた。方法論が定まっていない領域に対しても、ビジネスとプラットフォームの両面から構造を分析し、実現可能なアーキテクチャへと具体化していくことを得意とする。
システム基盤設計・構築
メインフレームからUNIX、IAサーバー、PC、クラウドサービス、ストレージ、ネットワーク機器まで幅広い基盤技術の選定やキャパシティ設計、費用見積や予算削減に関する技術的調整、導入実施等に関与してきた。これらの個々の製品だけに着目するのではなく基礎となる技術や背景となっている技術潮流などを常に押さえつつ本質を見極めて具体的な構成、実装の方向性について判断することができる。
プログラム/プロジェクト計画、管理
プロジェクト計画やその実施における管理については、宇宙開発分野からの学びは大きかったが、2000年代以降はアジャイルの考え方も学び、工程管理支援などの領域に適用してきた。予測型のプロジェクト運営手法と、適応型のプロジェクト運営方法のいずれについても経験を踏まえつつ、対象業務の特性に応じてプロジェクト運営を設計することができる。
大規模システム開発、レガシーシステム刷新
過去に担当してきたプロジェクトには、非常に大規模なものが多く、大規模システム固有の困難について熟知している。レガシーシステムについての経験も多い。生成AIの業務システムへの適用やクラウドコンピューティングの取り込みに際しても大規模で厳格な運用品質を求められるシステムを担ってきた経験は、生成AIやクラウドを業務システムに適用する際にも重要な基盤となる。プロジェクト全体にわたる技術統括、技術標準の維持、運用開始後のアーキテクチャ統制についても豊富な経験を有する。
主な業務経験
宇宙開発分野
宇宙開発事業団(現在のJAXAに相当)の宇宙ステーション開発プログラムにおいて、プロジェクト管理および技術情報管理システムに係るインフラの設計、導入、運用を担当した。メインフレーム、UNIX、PC、Webまでの一通りのプラットフォーム、日米間のネットワーク設計・構築等を担当するとともにマルチベンダー環境におけるシステムインテグレーションを経験した。NASAと合同の設計審査会などを支援する中で、プロジェクトマネジメント、システムズエンジニアリングの実務を学んだ。JAXAの契約者である重工、電機関連企業等との仕事を通じ、CAD/CAM分野やエンジニアリング・ドキュメント分野についても実務レベルで関与した。
公共分野の大規模システム開発
中央省庁における超大規模システム開発プロジェクトに参画し、システム全体の構成設計や技術適用に関する統括管理を担当。基盤設計、製品構成設計に加え特にシビアな要求のあった性能管理等に従事。また、ネットワーク関連、PC関連の技術の更新について計画策定や基本的な設計等に関与し、基盤技術の更新を推進。組織全体としての基本的なプラットフォーム構成を確立することに寄与した。
社会保障分野のシステム刷新
社会保障分野における大規模基幹システム刷新プロジェクトでは、全体計画の策定、要件定義とアーキテクチャ設計、基盤設計、調達、プロジェクト管理、業務分析、ビジネスアーキテクチャ設計の試行まで幅広く担当。システム開発だけでなく、制度、業務、組織運営まで視野に入れて業務・システムの刷新に取り組んだ。試行的に数名のチームでビジネスアーキテクチャの検討にも取り組み、ビジネスロジックの抽出と当時登場していたビジネスルール・エンジンの活用の検討なども行った。基盤設計においては、ソフトウェアのコンポーネント設計やサービス化、開発フレームワークの選定等をリードした。
CIO補佐官(補佐監)業務
人事院および最高裁判所においてCIO補佐官を務め、IT戦略、システム調達、ガバナンス強化、デジタル化施策等を支援した。ITポートフォリオ管理の考え方を取り入れ、PMOの設立・運営、予算管理の改善、クラウド化、紙中心の手続きのデジタル化などに関する助言を行った。
現在の関心
生成AIとクラウドの普及は、従来の一括請負型開発を前提としてきたSIの進め方にも再検討を促している。生成AIの機能を業務システムに組み込むには様々なエンジニアリング上の考慮点があり、解決しなければならない問題も多い。
特に公共分野の基幹業務システムは、いずれも正確性や信頼性に関して妥協の許されないものであり、正確性、再現性、データ完全性、説明可能性、監査可能性などをどのように設計し保証するかが重要になる。情報の分析、加工等が主体となる領域においても、生成AIは知的生産活動や知的資産のあり方に強い影響を及ぼす。そのため、従来のIT技術の適用とは異なる次元でのエンジニアリングも必要になると考えている。
生成AIを組み込んだシステムアーキテクチャは、もはや単なるデータ処理体系ではなく、知的資産の増幅装置になる可能性があるし、よく働く社員の代替となる可能性すらある。こうした変化にどのように対応していくのか、新たなアーキテクチャ設計方法を生み出すことに最も関心をもっており、それを公共アーキテクチャの文脈にきれいに落とし込むことに目下精力的に取り組んでいる。